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LPC用のコイルをクラップ発振回路で調整しようとしたが失敗

NOAA用アンテナ(137MHz)とBCL用アンテナ(HF),地デジ(UHF)とBS用アンテナ(SHF)を混合して宅内に引き込んだので少しでもノイズ除去のため専用の分波器を作りたいのと,SDRのHF受信用クリスタルコンバーターを作るためにフィルター(LPF,HPF)が必要となるが,そのフィルターのパーツであるコイル(ソレノイド・コイル)が市販品にはない(探せばあるのか?)ので手作りとなる

そこで手作りのためのサイトを参考に作ってみた

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毎回,必要インダクタンスで巻き数を計算するのも面倒なのでスプレッドシート化

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手巻きだけど,それなりのインダクタンスになるらしいが,やっぱり正しいのか確認したいので手持ちのLCテスターで計測してみた

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が・・・このテスターの最小単位が1μHなんで,今回作りたい最大コイル400nHも測れない

どうしたもんか・・・安い計測器ないかも探してみたがnHまで計測できる機器だと高価なのしかない(秋月に7Kで良いのがあるけど)

ここは安価に済ませたいので探してみると「クラップ発振回路」を使って計測ってのがあって簡単な部品でできるので採用(クラップ発振なのは安定度が高いからである)

計測したいのは50nH~500nHなので,このインダクタンスで発振して計測できるようコンデンサを調整

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実際に動作させてみるが発振しない・・・何故?

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LTspiceで確認してみるとちゃんと発振しているので回路の問題はないと思われる(以下は0.1μFだが3300pFでも発振している)

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尚,クラップ発振回路の出力はエミッタでも可能だが(トランジスタの場合)波形の歪みが大きくなる

試しに手持ちの市販コイルを使って確認すると発振した(以下は1mH)

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その他,47μH,100μH,220μH,470μH,680μHで発振を確認

このオシロでは(帯域200kHzなんで)周波数は正確にカウントできないため,この前ケース化した周波数カウンタで確認したところ(そこそこ)計算上のインダクタと一致したのでインダクタ計算に使えそうだと思う

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しかし(設計)nHあたりでは発振していないようなので更に調整もしくは回路変更が必要

BCL用アンテナ

少し前に作製したHF用のBCLアンテナをNanoVNAでチェックしてみたところ,25m(11600kHz - 12100kHz)で合わせたのに19MHzに同調していた

やはりエレメントを短縮コイル化すると,その分計算して作らないと駄目なようだ

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宅内でHF受信が困難なため外部アンテナにして汎用になれば良いし,半波長で9MHzなのでこれでも良いのだけどもう少し同調周波数を下げておきたいので少しエレメントを延ばすことにした

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結果,15MHz辺りに同調するようになった(中心としては良し)

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QFHアンテナの根元に東西指向で設置した

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必要に応じてマグネチック・ループアンテナとか良さそうなので作り直そうかと思う

LCRメーター(LCR-T4)を購入しケース作製

あると便利そうと思い購入したLCRメーター

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LCRメーターだけど主に半導体(ダイオード,トランジスタ)のチェックに使う予定である

ケース付きだと高価なので基板だけ安いところで購入したら中華からの発送ということで届くのにひと月掛かった

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裏を見てみるとMEGA328が載っていた

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動作確認して正常そうなのでケースを印刷する

定番のThingiverseで検索して良さそうな2種をダウンロードしたうえ完成イメージを吟味して1つに絞る

メンテナンスが終了しバイメタルヒートブレイク対応となった3Dプリンタで印刷

今回は表面と裏面で色を変えてみた

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綺麗に印刷され組み合わせも問題ないようなのでボードを組み込む

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①表面パネルにボードを嵌め込む

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③裏面の穴から電源ケーブルを通す

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④少し隙間があるので厚手の両面テープで止める

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⑤3M×16㎜のネジで止めて完成(ネジ穴がギリだったのでドリルで少し広げた)

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表面をガラステーブル面にして印刷しているので積層痕がなくテカテカ

電池カバーの色が表と同じなのはご愛敬

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斜めにして使用することも可能

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なかなか良い感じに仕上がった

仕様等

ディスプレイ: 128 * 64LCD

通常のテスト速度: 2 秒

シャット ダウン電流: 20mA

給電:9V(8.4Vでも動作可)

自動検出:NPNとPNPトランジスタ,NチャネルとPチャネルMOSFE,Tダイオード(双ダイオードを含む),抵抗,コンデンサーなど

仕様:トランジスタ.MOSFET保護ダイオードなどの増幅率とエミッタトランジスタの順バイアス電圧,しきい値電圧と格子コンデンサーのMOSFETの測定

使用方法:

  1. 測定物をセットしてテストボタンを押すと自動解析
  2. 右下のボタンを押すと電源ON 及び 測定開始
  3. 右下のボタン長押しでシャットダウン

コントラストの設定:

  1. 電源OFFの状態から電源スイッチを長押しするとContrastと表示される
  2. ボタンを0~9回,押すごとにコントラストが変わる

校正の仕方:

  1. 100nFから20uFの間の容量の無極性のコンデンサを一つ用意する
  2. 1,2,3番ソケットをジャンパ線などでショートさせる
  3. 電源を入れるとSelftestモードになる
  4. 38%の時点で「Pls Isolate Prove 」の表示が出るのでジャンパ線を外す
  5. 82%の時点で「Insert The Capacitor」の表示が出るのでソケットの1と3にコンデンサーを接続する
  6. 100%になると校正完了

注意:

  • コンデンサは放電して測定すること
  • コンデンサの検出に1分かかる場合があるが正常

3Dプリンタをバイメタルヒートブレイク化

ここのところ品質に難ありと思っていた

それなりに印刷できていたので判らなかったが,ノズルの根元を良く見るとフィラメントの塊がべっとり付着しておりヒートブロックが怪しい

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カバーを外して確認するとヒートブレイクあたりからフィラメントが漏れて固まっている

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急遽メンテナンスを行うことにして分解しようとしたがヒーターが取れない・・・のでホットエンド全体を外してヒーターを含め取り換え

取り外したホットエンドを良く見ると酷いことになっていた(以下は多少は付着しているフィラメントを削り取ったが諦めた後)

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後日,ヒーターを温めて分解しようと思う

今回のメンテナンスではホットエンド部を総入替になる

MK8のホットエンドではPTFEチューブがノズルまで入っており熱でチューブが取れなくなる現象が頻繁に発生する

バイメタルヒートブレイクはPTFEチューブとノズルの間に入りチューブが取れなく現象を回避できるとともに高速印刷も可能になることが期待できるパーツである

ダイレクトエクストルーダー化した際に必要と考えて購入してのだけど,印刷できなくなる懸念があったため導入を先延ばしにしていたが思い切って導入することにする

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ヒートブロックにヒートブレイクの替わりにバイメタルヒートブレイクを装着し新しいホットエンド部を構築

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ヒーターを取り外したので電源とセンサーを取り付け直す

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ついでにケーブルをまとめているコルゲートチューブは固くて扱い難いので柔らかいセルフラップスリーブ(ナイロンチューブ)にした

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2時間程掛かって復旧

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ノズル周りが綺麗になった

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本来ならテスト印刷ってところだが,どうせ同じことなので速攻で本チャン印刷

次に印刷しようとしていたLCRメーターのカバーの一部を印刷

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問題なく綺麗に印刷できたのでとりあえずは良し

(ご参考)ホットエンドとバイメタルヒートブレイクについてはSignal Flag "Z"さんが丁寧に解説されています

 

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