ディップメーターの試作
昔から欲しかったディップメーターを試作
前々から構想はあってデジタルで作れば簡単じゃないか,つまりデジタルで発振・計測・表示って考えていたのだけど,ディップメーターの高周波出力はある程度でダウンするような作りにしないと駄目とのことで高周波回路を自身で考えるのは無理っぽいので制作記事を参考にした
参考にしたのは「CQ誌 2008年7月号の記事 ディップ・メーターの制作」で「やさしい電子工作教室」にも中身の確認はしていないが同じ記事が載っているようである(電子書籍で手に入るようなので紹介)
比較的多くの方が参考にして作製されているようで動作までのトラブルが少ないのかと思われる
材料
15年前の記事ということもあり必要なパーツの入手で困ったのは次のとおり
- FET(2SK241GR):2SK241Yは手持ちにあったがGRも欲しかったのでAliexpressで購入(送料込み10個¥532)
- ラジケーター:DAISOの電池チェッカーから取出して使うと安価となっているが既に入手不可.同等品はAmazonで¥1,000~¥1500程度(Aliexpressでも送料含むと変わらない)秋月電子では¥800(送料別)で手に入る.ジャンク箱にセリアの電池チェッカーがあったので利用(仕様が合わないので追加回路が必要)
- アルミ・ケース:加工が面倒なので3Dプリンタで印刷し銅シートを裏側に貼ってシールドする.購入すると¥1,000程度の出費
- その他:手持ちにあり
ラジケーター対応
必要なのは500μAの電流計で,DAISOの電池チェッカーは丁度良いみたいなんだけど,セリアの電池チェッカーはmAクラスらしいので確認してみる
フルスケールが6.7mAで,中央が2.0mAだったので,ラジケータへの出力を2SC1815Yで調整(Vcc=9V,hFE=180として,Ic=5mAなので1kΩ+半固定 ,Ib=0.028mAあたりになるように100k~500kΩ半固定,バイアス不要)
動作不調ならATMega328+OLEDを使ってレベルメーターを作ることも考えていた
u8gライブラリで試作した例(u8g2では描画が遅くて実用にならなかった)
ユニバーサル基板に載せる
パーツの追加や調整があるかもしれないのでランド基板にするのは止めた
ケースを作る
いつものとおりFreeCADで設計し印刷したところ反りが発生して何度も印刷することになる
3度目は確実と(忘れていた)ケープを使い,ドラフトシールドも追加
多分ケープだけで問題なかったと思う(→)こんな感じに反る
ガラス+ケープは最強で剥がすのが大変
ケースに収めてまずは完成(シールド未)
(※)後でラジケーター調整用の半固定抵抗を載せている
動作試行
既製品の10μHで発信確認,発振用のコイルはRCAコネクタ(ケーブルから取出し)で交換可能にした
テスト用LC:L=10μH,C=47pF,f=7.34127MHz
実測値:L=15μH,C=46pF,f=6.05893MHz
算出値と異なるがバリコンを回すとディップはした
ボリューム(つまみ無)で発振させておいてバリコン(白)を回してディップさせる
L=12μHならC=46pFでf=6.77408となるのだが,DM6243は誤差多いってことで自作Lメータで計測すると
9.2μHだとf=7.7365MHzでもっと外れてしまったので要調整だな
改良予定
- ディップ周波数の調整
- 持ちやすいようにケースの幅を縮める
- 発振用コイルの追加
- ラジケーター(対応低)