ステンレス板をビルドシートにしてみる
- 2021/02/06 20:18
- カテゴリー:3Dプリンタ
3Dプリンターで失敗印刷のほとんどが造形時ビルドシートから剥がれる事であるが剥がれ難いビルドシートとしてガラスが良いらしい
そこでガラスを使ってみたいが近接センサーの問題もあり簡単にはいかないのと,XY-2 Proのビルドシートが劣化した時ために簡単に手に入る素材を探ってみることにした
まずは(ガラスの様に)硬度があって表面がテカテカということでステンレス板で挑戦
加工できそうな薄い0.3㎜厚225x300㎜のステンレス板を選択(上手くいけば0.1㎜のノリ付きを使う)
0.3㎜あれば強度があるのでそのままでも使えるが255x255㎜のベースを作ることにした
ベースはホームセンターで探したところ耐熱からポリプロピレン(PP)を選択
結果を先に言うとポリプロピレンは失敗
認識不足だったのだけど,ポリプロピレンの耐熱温度は100~140℃だがプラスチックには熱変形温度があり69~77℃で変形してしまう
ポリプロピレンを255x255㎜でカットしステンレスを貼り付けてサイズを合わせ,早速試行してみたが印刷前にあっさり終わってしまった
標準で付いているベースはグラスファイバー(充填したPPかも)らしく高価すぎて手に入れられない
そこで諦めず,耐熱温度120℃~130℃,熱変形温度129~140℃のポリカーボネート(PC)を使うことにした
ポリカーボネートは近場のホームセンター(ダイキ,コーナン)には売っていないのでAmazonで探し注文
台湾製(何故か日本製で1㎜厚が無い)で1週程掛かるとのことだったが在庫ありとのことで3日で着いた
255x255㎜でカットするところをカットしたステンレス板に合わせてしまい225x255㎜になってしまった(しかない)
鏡のようにテカっているが,このままでは定着しないのでケープでザラザラ面にして印刷
フィラメントはPETGを使用
終了した造形物は簡単に取れた
添付のビルドシートでの印刷結果と比べてみる(左:添付のシート,右:ステンレス板)
ビルドシート面がザラザラからツルツルになった
反りが無くなった
結果
ビルドシートとしては使い物になりそうだが,ステンレス板が近接センサーに反応するためかZ軸の調整が高い位置で行われる
そのためなのかZオフセットの調整を紙1枚分で行うと印刷ではビルドシートに近すぎてフィラメントが送れず失敗する(近接センサーを変更しないと駄目か?)
また熱でステンレス板かポリカーボネートが中央付近で僅かに浮いてしまうことがあるようだ(接着剤で付けたせいかも?)