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ATS-25を作製する

ATS-25はタッチパネルカラー液晶で見栄えは良いが¥10k弱~¥30kと高価

またDSPがSI4732なので同じDSPのATS-20を所有してることもあり特に欲しいとは思わなかったのだけどソフトウェアが改良され機能と液晶表示に魅力を感じるようになってきた

オープンハード・ソフトウェア(ソフトウェアは一部ライセンスが必要な物もある)なので,これはもう作製するしかないと2024年の初頭に思い立ち部品調達を開始(ちなみに自作されてる方は多い・・・ので安心)

部品調達

国内で価格面や手に入り難いのもありAliexpressで購入したのだが,少々問題もあり再購入を繰り返し何とか春節前に揃った(実はまだ1件闘争中)

価格は税と送料込みで記載

  • SI4732:¥619/個
  • SOP16表面実装基板:¥27/個(¥277/10個)

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  • 32.768kHz(水晶発振子):¥22/個(¥220/10個)

手持ちもあるが発振不良もあるので念のため購入

  • ESP32開発ボード:¥503 もう1つは¥642(Type-C)
  • ESP32開発ボードアダプタ:¥370/個

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コンパクトな30pin版,L1なので安価なのか

アダプタの方は間違えて購入してしまったのだけど結果は役に立った

  • TFTタッチパネル(2.8インチ):¥1,440

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  • ロータリエンコードモジュール:¥61.5(¥615/10個)

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SWのプルアップは(この製品の場合)基板裏にショートパターンがある

  • バッテリ:¥550

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何年か前に購入した100均の¥500モバイルバッテリで3.7V4000mAhのリポ

充電回路はそのまま利用(ノイズ対策が必要か),出力はリポから直接三端子レギュレーターで3.3Vに降圧して使う

※)主回路はデジタルだが入力はアナログなのでノイズ元となるDCDCは極力使用しないようにする方針

  • その他:もろもろあるが後で再計算予定

ここまでで約¥3k(一台分)

ブレッドボードに組む

回路は「IU4ALH」さんの「SI4732_Radio as at PI4RAZ」から,変更もあるので回路図を作ろうとしたけど面倒だったのでイメージで修正

(最終版)

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SI4732を実装基板に載せる

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注)半田付けを,左)気にしないでブリッジさせて吸取線使用,右)ブリッジさせないようピン毎に慎重に付けた,ので結果が異なる

TFTタッチパネルを3.3V用にする

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本来は各部品のチェックすべきだけど問題あったらやればいいやと思い組んでみた

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一発目:ソフトウェア「SI4735-Radio-ESP32-Touchscreen-Arduino-master.zip」を転送して電源ON・・・駄目でした(甘くない)

配線を再確認したが問題なし

TFTタッチパネルの確認

うんともすんともいわない液晶画面がまず怪しいので確認

サンプルプログラムで確認するがまったく反応しない,SPIのピン指定ミスとかだと思うのだけど解決しない

こちらの記事でやってることに間違いはないことを確認したが動作しないので不良品かと思っていたところ,もしかして「SI4735-Radio-ESP32-Touchscreen-Arduino-master.zip」をコンパイルするにあたりReadme通り編集した「TFT_eSPI」に問題があるのでは・・・と

結果「TFT_eSPI」を再インストールしたらサンプルプログラムは動作

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これでTFTタッチパネルは正常であることが確認できた

でも本筋は動作しない

SI4732の確認

画面表示までいかないので「SI4732」の問題かと考え2個目に付け替えてみたが同じ

液晶は関係ないので「PU2CLR」ライブラリの「SI4732」サンプルプログラムを導入してチップの動作確認する

何でも良さそうなのだけど「AM_FM_TOUCH_SERIAL_MONITOR」を使用したところヘルプ画面が出ただけで止まる

前後にdebug printを挿入して確認したところ「SI4732」の初期化で止まっていることが判明しI2Cアドレスが取得できていないことが判った

チップ周りに水晶以外の追加は無いので,水晶を交換したり電源のパスコンを調整したりしたが駄目

どうしようもなく更にAitendoの「SI4732モジュール」の回路図を参考にして元回路になくI2Cに関係のあるRST部分にパーツを追加したが駄目

・・・

大嵌りしていたところ10ピンSENBの配線に気付く

Aitendoの「SI4732モジュール」ではGNDに接続されてる!!

pict20240215_02.png

GNDに接続し直しても破壊されることはないのでやってみると動作しましたよ!

「SI4732」の版数で異なる?のか?(上の回路図は修正済 )

注)SENBはI2Cアドレス指定でH or L接続にて2つ選択できる,拙者の個体ではGnd接続でのみ動作したがライブラリでアドレスを自動判定していないのか?

サンプルプログラムで受信確認もできたので「SI4732」も良し(2個とも正常)

ソフトウェア

ようやくこれで動作するかと思いきや結局「SI4735-Radio-ESP32-Touchscreen-Arduino-master.zip」は動作せず「SI4735_2.8_TFT_SI5351_V.5.2b_Dark.zip」を試す

どうやら「TFT_eSPI」がキーらしく対応するバージョンでないと正常に動作しないようだ

YouTube「jashiチャンネル」さんの情報で「SI4735_2.8_TFT_SI5351_V.5.2b_Dark.zip」について対応する「TFT_eSPI」の情報がある

コンパイルエラーは最新の物でも発生しない(warningは出る)が動作はしない

ダウンロードした「TFT_eSPI_2.8inch.zip」は,ライブラリを削除(ライブラリのTFT_eSPIフォルダーの削除でも良い)した後,IDEでZIP登録(メニュ「スケッチ」>「ライブラリをインクルード」>「ZIP形式のライブラリをインストール...」を実行)しなければコンパイルエラーとなるので注意

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とりあえず,ようやく動作したのでAM,FMの受信確認

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なぜかATS-20より音が良好に感じるのは気のせいか

暫くFM受信で聴いていたら

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ディスプレイセーバーモードに移行するのね,素晴らしい!

明日から基板化とケース作りとなる

 

スパイダーコイルを作りAM受信

  • 2024/02/11 20:00
  • カテゴリー:ラジオ

スパイダーコイルを作製.4~200pF(最小容量)のポリバリで同調回路を構成

コイルの性能を確認するため,前に購入したラジオキットのTA7642(UTC7642互換)を利用してAMラジオを作製

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スパイダーコイル

コイルのベースは3Dプリンタで印刷

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STLは「thingiverse.com」に良いのがあったので利用,サイズを75%にして巻き直径中央30㎜外側80㎜にした

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線は0.35㎜を巻き数をカウントしないで全部(10m)巻いた

9角を飛びで巻いたので5角形となりスパイダーというよりペンタ×2コイルになったようだ(見た目は悪くない)

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10mでインダクタンスが214μH,計算上500μHは必要なので更に10m追加

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まだ足りないかなと思っていたら20mで681μHとなる(外側の巻きの方がインダクタンスが高くなるようだ)

インダクタンスが高くなったので3m減らし543μH,更に2m程減らし471μHに調整(つまり約15m巻きとなる)

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nanoVNAで同調範囲を確認

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ポリバリで487~1,456MHzとなり少し下方だが多少は寄生コンデンサがあるので計算を踏まえ調整終わり

不安を解消するため正常な同調回路と同等であることを確認

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実験ボード

同調回路とスピーカーを使うためのアンプを分離構成した実験ボードも作製

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TA7642で受信

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問題なく昼間にローカル3局(NHK1,2,南海放送)の受信を確認

選択度は然程でないがローカル局なら室内でも良好に受信できるので優秀なチップだ

ダイオードラジオで受信

試しに繋いでみたが

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アース側からノイズが酷く入り受信不可

生活ノイズだと思うが最近酷いようなので軽減させるためフェライトコアを入れてみたが効果は薄い

(追加:2024.2.14)

TA7642を最小部品構成で基板化(ケーブルで取り付けたが,後でピン差しに改良予定)

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昔のラジオの様な懐かしい音で鳴っている

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(追加)

最初が南海放送で後がNHK1

RFアンプケース作成

結局RFアンプを単体で動作させるためケースを作製

設計と配線図

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アンテナカプラに内蔵したRFアンプと同じボードを使うがゲイン制御は電圧変更で行わないでアッテネータを設けた

アッテネータは-5dBと-10dBをトグルスイッチで連結して-5dB,-10dB,-15dBを使えるようにする

ケース設計と結線図

アルミ板の切り出しのため厳密なケースサイズを検討

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発振対策

アンテナカプラに内蔵時,発振が問題となった

そのまま使えば問題にならないので,SMAコネクタ(メス)を外したことが影響しているのかと考え,今回は外さないでSMAコネクタで繋ぐことにした

同軸ケーブルは固いためケースの空間に気を遣う使う必要がある

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配線&チェック

今回は実体配線図を作っておいたので配線も問題なく完成

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12Vを入力するので電源の接触確認は確実に何度でも行う

受信

心配だった発振も起きず動作

RFアンプが32dB+のゲインあるのでアッテネータを入れないと近場の局は受信不能になる

アッテネータはON/OFFでマイナスゲイン通りSメータ値が変わるので問題なさそうだ

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久々に納得できるものが完成したかな

内外観

(前方)

RFアンプの上部にはシールドを設置

左から「-5dB ATT SW」「-10dB ATT SW」「RF ON/OFF SW」「Power LED」

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(後方)

左から「IN SMA」「電源」「OUT SMA」

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(上蓋ケース)

3Dプリンタで印刷(PLA),側面でネジ留め

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(裏)

ベースは木板(DAISOの9㎜厚)

上蓋ケースで底面左右を下から被せて脚にした(滑り止めが必要なら脚に付ける)

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Aliexpressで購入

日本での調達が大変なラジオ関係の部品をAliexpressで購入している

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aitendoでも調達できるのだが,現在では送料が高すぎる(四国は¥1,000)ので手が出しにくい

Aliexpressも送料が安くはなくなってきたので注意が必要で,特に複数個の購入にすると送料が跳ね上がるのが厄介で,対策として同じ物と店を変えて1個単位で購入している

また複数の販売ケースを1つの画面で(価格を誤魔化すためじゃないかと思うが)兼用しているので商品選択に注意するべし(実は注意していたのに2商品で嵌められた)

大した価格でもない商品で信頼を失うことを損失とは思わないかな

今回,まとめて購入するのにあたり,ある程度の価格になると早く発送してくれるので評判は良くないハンディ用アンテナも購入

SRH805Sもどき

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144M・430M・1.2G兼用の超コンパクトアンテナの偽物(送料込¥311のところ特別価格となって¥50)

Amazonでも購入でき430M以外は使い物にならないとの評価がある

(昔,このサイズの430M専用を持っていてスキー時のハンディ機使用で重宝した思いがある)

144MHzは酷すぎ

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430MHzはSWRは425MHzあたりで下がっており使えそうである

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1200MHzは測定なし

YAGOYA NA-771もどき

144M・430Mのデュアルバンドアンテナの偽物かな(送料込¥355)

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袋がオレンジ色の物もあり,この緑色の物が良いらしいとのことで選択

144MHzはまったく駄目ではないが良いとは言えない(SWR2.2)

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430MHzは455MHzでSWRが下がっており駄目(SWR1.9)

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UV-K5(8)添付のアンテナ

計測していなかったので特性を確認

144MHzでは121MHzでSWR1.1というハムバンドは駄目だがエアバンドでは良好

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430MHzは447でSWRが下がっており駄目

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受信での利用しか考えてないので交換しながら良好なのを選択するって感じか

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