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カテゴリー「ラジオ」の検索結果は以下のとおりです。

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SDRサーバ(RTL-SDR)を試す

いつのまにかラジオ関係で楽しんでいるが,本来の目的はNOAA画像受信である(NOAAのカテゴリを作ることにした)

現在NOAA受信用のQFHアンテナはTV(衛星+地デジ)アンテナのケーブルと共用して室内に送っているためノイズが多く受信状態が良好でない場合がある

本来どのくらいの感度があるのか確認するため直接QFHアンテナで受信確認することにした(もっと早くやるべきだったのだけど休日の明るい時にNOAAが近づく事が無かったので遅くなった)

受信試験

衛星の位置が良かったこともあってか感度も良く良好に受信できた

SA_01300114.jpg

(選択にて元の画像が表示される)

受信音もクリアだったのでTVとケーブルを共用しているせい(後日,TVアンテナを外して受信してみたところ室内でもノイズが減ったので間違いない)か経路でノイズを拾っている疑いがある

対策としては,

①QFHアンテナは野外に受信サーバを設置して直接接続

②ノイズ元を取り除く(TVのせいならLPFで対応できるかも

③専用のケーブルで室内に引き込む

があり,そもそも①を前提に考えていたので②③は後回しにしていた(①の実施にあたりラズパイZERO2を調達する予定なのだが4か月も技適待ちなのである)

SDRサーバ

丁度良いので運用は先になるがSDRサーバを試す

サーバはarmbianでセットアップされているNano Pi NEO2があるのでRTL-SDRを試す

IMG_20220201_210215.jpg

RTL-SDRは以下で説明されているが簡単には動かない

https://osmocom.org/projects/rtl-sdr/wiki/Rtl-sdr

いろいろ嵌ったが次の手順で行えば動作する(実行時のメッセージは省略)

開発環境設定

$ sudo apt install cmake
$ sudo apt install libglib2.0-dev

DL&コンパイル

$ mkdir SDR
$ cd SDR
$ git clone git://git.osmocom.org/rtl-sdr.git
(変更あり:https://osmocom.org/projects/rtl-sdr/wiki/Rtl-sdr
$ git clone https://gitea.osmocom.org/sdr/rtl-sdr.git
$ cd rtl-sdr/
$ mkdir build
$ cd build
$ cmake ../ -DINSTALL_UDEV_RULES=ON
$ make
$ sudo make install

(注)コマンドは「/usr/local/bin」にセットアップされる

動作環境設定

$ sudo ldconfig
$ sudo cp ../rtl-sdr.rules /etc/udev/rules.d/
$ sudo su
# echo 'blacklist dvb_usb_rtl28xxu' > /etc/modprobe.d/blacklist-rtl.conf

(注)「rtl-sdr.rules」は既にコピーされているかもしれない

再起動

$ shutdown -r now

嵌った時

cmakeでエラーになるとか,makeでlibusb.h が無いとかリンクでライブラリが無いとか嵌ることがあるが「libglib2.0-dev」のインストールで解決するようだ

もしエラーが消えないなら追加で以下を試してみると良い(追記:クリーンインストール時,以下が必要であった)

$ sudo apt install libusb-dev
$ sudo apt install libusb-1.0-0-dev

テスト

$ rtl_test

サーバ起動

$ rtl_tcp -a 192.168.xxx.xxx

(追記:以下で良い)
$ rtl_tcp -a 0.0.0.0

(オプション)

Usage: [-a listen address]
[-p listen port (default: 1234)]
[-f frequency to tune to [Hz]]
[-g gain (default: 0 for auto)]
[-s samplerate in Hz (default: 2048000 Hz)]
[-b number of buffers (default: 15, set by library)]
[-n max number of linked list buffers to keep (default: 500)]
[-d device index (default: 0)]
[-P ppm_error (default: 0)]
[-T enable bias-T on GPIO PIN 0 (works for rtl-sdr.com v3 dongles)]

(チューナーが2個の場合)

IMG_20220201_210250.jpg
Found 2 device(s):
0: Realtek, RTL2838UHIDIR, SN: 00000001
1: Realtek, RTL2838UHIDIR, SN: 00000001

(1を選択して起動)

$ rtl_tcp -a 192.168.xxx.xxx -p 1234 -d 1
SDR#

①で「RTL-SDR TCP」を選択して②を実行

WS_001.png

IPアドレスとポート番号(デフォルトが1234)を入力

WS_002.png

SDR#はAGCを選択しても保持されないようなので毎回起動時にチェックする(サーバ起動時に選択もできるようだ)

HDSDR

ExtIO_RTL_TCP.dll」を入手してセットアップ(HDSDRのフォルダーに置く)する

起動して①のSDR-DeviceでIPアドレスとポート番号を入力しようとしても入力できないので②のoptioonsの「select input」→「Realtek RTL2832」を実行すると入力できるようになる

WS_011.png

(起動時は入力できない)

WS_012.png

(「Realtek RTL2832」を実行した後は,先に入力されているIPが選択された状態になる)

WS_013.png

ここで「192.168.xxx.xxx:1234」と入力しようとすると入力途中でハングアップする

ハングアップしたら強制終了しても再起動でハングアップするのでHDSDRのフォルダーにある「delete_settings.cmd」を起動前に実行する

IPアドレスとポート番号の入力はカット&ペーストで行う(入力途中に接続にいってハングアップしていると思われる)

停止して入力すれば問題ないようだ

DIYのポータブルラジオキットを試す

中波の受信が難なのを調査するため同調コイルに問題がないか確認する

先ずNanoVNAで同調周波数を測定すると,少し下がったがLC値から計算した通りで上の周波数は1600kHz位

ダイヤルに1600kHzを記入

IMG_20220116_090647.jpg

下の周波数はNanoVNAの計測が1MHz~なので不明だが500kHz位のはず

ダイヤルに計測の下限の1000kHzと500kHzを記入

IMG_20220116_090735.jpg

次に動作も確認してみようと最初はダイオードラジオでも作ろうと思ったが,折角なのでパーツを流用したラジオキットの中波のみブレッドボードで組んでみた

CCI_000012_1280.png

添付の回路図から中波とAMPの部分だけで構成する(赤枠内)

VRは付けず10kΩの抵抗にしている

IMG_20220115_225713.jpg

室内でバーアンテナだけでは受信できなかったので外部アンテナを繋いでNHKと南海放送の受信を確認

受信周波数は目盛り通りだったので同調コイルは問題なかった

同調コイルは今後も何かと使えるだろう

参考までに

Amazonで購入した「DIY のポータブル AM FM ラジオキット 76-108MHZ 525-1605KHZ」の説明書は中国語で記載されている

IMG_20220109_114854.jpg

雰囲気は判るが流石に理解するレベルでは読めない(回路図は別)

前には書いたが,このような場合に便利なのがGoogleレンズで結構使える

Screenshot_20220109-124429.png

翻訳されたテキストのファイル(UTF)(SJIS

SDR用アップコンバーターの問題点

SDR用アップコンバーターの感度がイマイチなので問題点を考察する

特に中波の受信状態があまりにも悪いので中波用のアンテナを用意

ループアンテナを作る程でもないのでバーアンテナとバリコン(ポリバリ)をaitendoで購入しようとしたが(他店も含めて)送料が高価なので断念

結局,Amazonで「DIY のポータブル AM FM ラジオキット 76-108MHZ 525-1605KHZ」を購入してパーツを流用することに・・・ラジオキットは箱入りでやってきた

IMG_20220109_114547.jpgIMG_20220109_114510.jpg

面白そうなラジオキットであるが完成することはないだろう

(キットの感想としてだが,中華の小中学生向けあたりの教育用だと思われ,これを教材にするとなると中華の基礎技術力は侮れない)

IMG_20220109_114815.jpgIMG_20220109_133733.jpg

パーツの中からバーアンテナとポリバリを流用して中波用アンテナを作る

コイルのみだと57μHで,これをフェライトバーに通し660μHに調整して固定する

IMG_20220109_150414.jpgIMG_20220109_150526.jpg

ポリバリの最小最大は8pFから147pF

IMG_20220109_154312.jpgIMG_20220109_154329.jpg

計算では,510,963 - 2,190,298 Hz (511kHz - 2190kHz)の範囲で同調できる

IMG_20220110_101834.jpg

早速受信してみたが自宅では不可だったので,ローケーションの問題ではないと考えるが,送信アンテナ(中継局)の近くまで行って受信してみる

南海放送中継局(1116kHz)

IMG_20220110_122811.jpg

NHK中継局(531kHz,1035kHz)

IMG_20220110_125057.jpg

※)昔は個別の送信所だったが,現在は周波数を統一するため中継局になっている

ガンガン受信できるものと思っていたら裏切られ,ノイズの中に僅かに聞こえる程度だった

現状の受信状況
超短波(VHF)
  • アップコンバーターを使用していない時のFM受信は問題ない(メリット5)
  • アップコンバーター使用時でLPF無しでの試行でも(ー40MHz)のFMが十分な感度で受信できていた
  • そしてNOAAを問題なく受信できていたのでVHFの感度は問題ないと思われる
  • いちおうFM放送の送信元は強力(FMの送信アンテナは直線で見える最高のロケーションにある)なのとNOAAは専用アンテナが設置されているという条件はある
短波(HF)
  • 受信はできているが感度は良好とはいえない(メリット2~3)
中波(MF)
  • 受信できないと考える(メリット1)

IMG_20220110_123648.jpg

問題点の考察
  • アンテナが弱い

利得は無いがSDRにはマグネティックループアンテナが雑音が少なくなるので良いらしい(△)

RFアンプを検証してみる予定(〇)

  • 回路の不備

LPFは現状は問題なしと考えている

HPFは出力で使っていないが問題はないだろう

オシレーターのSA612A入力電力が適切でない可能性がある(大きくても小さくても駄目なようだ)(〇)

チューナーの感度が40MHzあたりでは悪いようなのでアップ周波数を100MHzへ変更

  • ノイズ対策

基板(特に発振部)にシールドを施す(△)

アースが効果的な場合がある(〇)

ガルバニックアイソレーターを通すと効果ありのようだ(〇)

DBM部もUSB電源を使用しているのが問題(◎)

(◎)早速確認してみよう(〇)調査して調整が必要(△)後回し,ってところか

SDR用アップコンバーターの作製

安価なUSBワンセグチューナーでSDRを楽しめるが下が30MHz~なのでHFを受信することができない

Q-Inputで受信しようとしたがRTL-SDRの類似品を購入してしまい失敗・・・正規品でも感度は良くないとのことなので簡易アップコンバーターを作製することにした

回路図

40MHzのオシレーターとミキサー(DBM)SA612Aを使って40MHzのアップコンバーター(クリスタルコンバーター)となる

入力で30MHzカットのLPFを通過させる

ブロック図.png

クリスタルコンバータ_回路図.png

LPFをLTspice XVIIで確認(設計はこちらを利用)

LPF_シミュレーション.png

試作

主部品は秋月通販で調達

(1)ミキサー部

SA612Aは表面実装版しかなかったのでSOP8変換基板を使用

IMG_20220101_160449.jpg

オシレーターの出力波形

IMG_20220101_160324.jpg

SA612Aの出力波形

IMG_20220101_160418.jpg

(2)LPF部

コイルは0.55㎜のエナメル(ポリウレタン)線で直径8㎜にて300nHを6回巻き,400nHを8回巻きし自作Lメーターで測定して確認

崩れないように8㎜の塩ビパイプに巻き両端は穴を通して固定

IMG_20220101_171110.jpg

NanoVNAで確認

IMG_20220101_174612.jpg

LTspice XVIIとは逆に見えるが(NanoVNAでは同調が低になるので)合っているはず

(3)全体

ミキサーとLPFを統合させて実際にSDRで復調させてみて低感度だが動作した感じ

IMG_20220101_200554.jpg

基板化

ユニバーサル基板

発振部があるのでシールドを考慮すべきだけど,基板の外側にGNDを置くようにしてシールドを追加できるように配置してみたのみに留まる

IMG_20220102_171758.jpg

ラインには太い(0.9mm)銅線を使った

IMG_20220102_171825.jpg

電源考察

試行確認のためもあったのだが基板には電源入力としてマイクロUSB端子を付けた

しかし,後で電源をチューナーのUSBと兼用にすれば良いかと考え,またチューナーも(2個同じような物があることで)同時に組み込むことを前提に消費電力を調査することに

IMG_20220102_193216.jpg

アップコンバーターは,ほとんど電力を消費しない

IMG_20220102_194034.jpg

DVB-T+DAB-FMでは210mA

IMG_20220102_193837.jpg

RTL.SDRだと230mA程度だった

どちらのチューナーを利用してもUSBからの供給で問題ない

ケース

アルミケースが理想的だが直ぐに準備できないので3Dプリンタで作る

チューナーはRTL.SDRを使用することにして当初の配置は結線を短くするため以下のつもりだった

IMG_20220103_121548.jpg

しかし何故かチューナーからSMAコネクタとUSBコネクタを外しケースの採寸をする際逆に配置してしまい

IMG_20220103_142752.jpg

印刷したので,以下の様になった

IMG_20220103_221834.jpg

この状態で試してみたところ,特に混信もなかったので蓋をして完成

IMG_20220104_115326.jpg

入力はFコネクタで出力のUSBケーブルは直付けにした

動作試験

アップコンバーターとしては機能しており感度は良くないがラジオNIKKEIを46055MHzで受信できた

また正しく機能しているかどうかを(丁度制作していた)クロップ発振を使って確認してみたところ正常であるようだ

IMG_20220104_133109.jpg

IMG_20220104_135136.jpg

室内にて外部アンテナ接続時の受信状況では,近距離の中波2局(NHK,南海放送)は,アンテナが良くないのか受信できず

短波は(出力がでかいのか)中華の放送は満足に受信できるがその他は厳しい

同様な環境でDSPラジオでも受信状態が良くないのでロケーションが悪いのかもしれない

今回懐かしくも短波放送を聴いてみたが,BCL全盛の46,7年前とは比べようがないくらいラジオ放送が寂しくなった気がした

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