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SDR用アップコンバーターの作製

安価なUSBワンセグチューナーでSDRを楽しめるが下が30MHz~なのでHFを受信することができない

Q-Inputで受信しようとしたがRTL-SDRの類似品を購入してしまい失敗・・・正規品でも感度は良くないとのことなので簡易アップコンバーターを作製することにした

回路図

40MHzのオシレーターとミキサー(DBM)SA612Aを使って40MHzのアップコンバーター(クリスタルコンバーター)となる

入力で30MHzカットのLPFを通過させる

ブロック図.png

クリスタルコンバータ_回路図.png

LPFをLTspice XVIIで確認(設計はこちらを利用)

LPF_シミュレーション.png

試作

主部品は秋月通販で調達

(1)ミキサー部

SA612Aは表面実装版しかなかったのでSOP8変換基板を使用

IMG_20220101_160449.jpg

オシレーターの出力波形

IMG_20220101_160324.jpg

SA612Aの出力波形

IMG_20220101_160418.jpg

(2)LPF部

コイルは0.55㎜のエナメル(ポリウレタン)線で直径8㎜にて300nHを6回巻き,400nHを8回巻きし自作Lメーターで測定して確認

崩れないように8㎜の塩ビパイプに巻き両端は穴を通して固定

IMG_20220101_171110.jpg

NanoVNAで確認

IMG_20220101_174612.jpg

LTspice XVIIとは逆に見えるが(NanoVNAでは同調が低になるので)合っているはず

(3)全体

ミキサーとLPFを統合させて実際にSDRで復調させてみて低感度だが動作した感じ

IMG_20220101_200554.jpg

基板化

ユニバーサル基板

発振部があるのでシールドを考慮すべきだけど,基板の外側にGNDを置くようにしてシールドを追加できるように配置してみたのみに留まる

IMG_20220102_171758.jpg

ラインには太い(0.9mm)銅線を使った

IMG_20220102_171825.jpg

電源考察

試行確認のためもあったのだが基板には電源入力としてマイクロUSB端子を付けた

しかし,後で電源をチューナーのUSBと兼用にすれば良いかと考え,またチューナーも(2個同じような物があることで)同時に組み込むことを前提に消費電力を調査することに

IMG_20220102_193216.jpg

アップコンバーターは,ほとんど電力を消費しない

IMG_20220102_194034.jpg

DVB-T+DAB-FMでは210mA

IMG_20220102_193837.jpg

RTL.SDRだと230mA程度だった

どちらのチューナーを利用してもUSBからの供給で問題ない

ケース

アルミケースが理想的だが直ぐに準備できないので3Dプリンタで作る

チューナーはRTL.SDRを使用することにして当初の配置は結線を短くするため以下のつもりだった

IMG_20220103_121548.jpg

しかし何故かチューナーからSMAコネクタとUSBコネクタを外しケースの採寸をする際逆に配置してしまい

IMG_20220103_142752.jpg

印刷したので,以下の様になった

IMG_20220103_221834.jpg

この状態で試してみたところ,特に混信もなかったので蓋をして完成

IMG_20220104_115326.jpg

入力はFコネクタで出力のUSBケーブルは直付けにした

動作試験

アップコンバーターとしては機能しており感度は良くないがラジオNIKKEIを46055MHzで受信できた

また正しく機能しているかどうかを(丁度制作していた)クロップ発振を使って確認してみたところ正常であるようだ

IMG_20220104_133109.jpg

IMG_20220104_135136.jpg

室内にて外部アンテナ接続時の受信状況では,近距離の中波2局(NHK,南海放送)は,アンテナが良くないのか受信できず

短波は(出力がでかいのか)中華の放送は満足に受信できるがその他は厳しい

同様な環境でDSPラジオでも受信状態が良くないのでロケーションが悪いのかもしれない

今回懐かしくも短波放送を聴いてみたが,BCL全盛の46,7年前とは比べようがないくらいラジオ放送が寂しくなった気がした

桜の剪定(2022)

  • 2022/01/02 14:27
  • カテゴリー:園芸

恒例となりつつある桜の剪定

今年度はもっと早く11月中には行おうと思っていたのだが脚の問題や休日なしの事態,突然の寒冷のため実行する日ができなかったため結局去年と同じ時期になってしまった

染井吉野

IMG_20220103_103250.jpg

大分と枝分かれが多くなってきたが,も少し広がりがあった方が綺麗に観えると思う

満足できる花はまだまだ先かな

しだれ桜

IMG_20220103_103311.jpg

上への伸びが足りないのが残念なところ

植えた場所の問題があるのだろう

Lメーターを作る(続き)

Lメーター作製の続き,しばらく休日が無かったので空き時間をコツコツ使ってようやく完成

IMG_20211219_161246.jpg

当初,完成型の「Arduino Pro Mini」を使おうかと考えていたが,サイズ(幅)が広く開けていたスペースでは配置が上手くいかなかったので「ATMega328P」にした
表示もコンパクトサイズのOLEDを採用

IMG_20211219_161454.jpg

裏の半田面の接続を最適化すると予定していたOLEDが上下逆なった(ユニバーサル基板実装では良くあるw)

ハードウェア

(発振部)

前回まで作製し試行確認していたコンパレーターで構成したフランクリン発振

リファレンスコンデンサーは精度の良い物が望ましいが,多少の誤差は問題なさそうなので5%の積層セラミックを使用

L-Meter_Osc.png

(周波数計測部)

AVRを使用した周波数カウンター

L-Meter_Freq.png

  • S1は発振部と連動
  • リセットは実装していない
ソフトウェア

UNOでテスト中,sprintf()が浮動小数点を実装していないので確認やデバックで嵌った

IMG_20211218_173728.jpg

スケッチ)(tab4,LF,SJISにしている)

Uncompatinoでスケッチを書き込んで完了

IMG_20211221_194530.jpg

操作手順

①電源投入後,両端子を接続して(順不同で)2つのキャリブレーションを行う

IMG_20211219_162844.jpg

②ボタンを押して基本周波数を得る

IMG_20211219_162907.jpg

③SWを切替,ボタンを押してリファレンスコンデンサを接続した周波数を得る

IMG_20211219_162920.jpg

④計測可能となる

IMG_20211219_162942.jpg

キャリブレーションは順不同で何度行っても構わない(最後に得た値が使用される)

動作検証

IMG_20211219_165427.jpgIMG_20211219_165403.jpg

(左)手巻きの5μH(右)手巻きの1.1μH

公称(μH) 自作 DM6243 LC100-A クラップ発振 フランクリン発振
1000(製品) 923.0 960 802.9
680(製品) 518.0 549 442.6
470(製品) 381.9 410 320.2
220(製品) 196.0 214 157.8
100(製品) 90.0 103 68.37 92.49
47(製品) 41.4 52 27.76 42.05
10(製品) 9.2 15 4.362 9.23
5(手巻) 4.6 10 2.018 5 4.78
1.1(手巻) 1.1 6 0.437 1.5 1.26
0.4①(手巻) 0.376 × 0.095 0.78 0.455
0.4②(手巻) 0.369 × 0.143 0.81 0.464
0.3(手巻) 0.256 × 0.093 0.69 0.385
  • クラップ発振とフランクリン発振は周波数カウンタ(PLJ-8LED-C)で計測して算出
  • ×は仕様上計測不可,-は未計測
評価
  • かなり良い結果となり満足(最初から作製すれば良かった)
  • 裏側がむき出しで手が触れると異常となるのでカバーが必要
追記

(2021.12.21追加)

ケースを3Dプリンタで作製(C基板汎用で使える裏蓋とした)

IMG_20211221_210444.jpg

基板をセット,ぴったし入ったのでネジ止めは不要(改良の余地はありそう・・・)

IMG_20211221_210743.jpg

表カバーは当面なしだが,透明板が良さそうだ

AQM1602Y-RN-GBW

パーツを整理していたら使い忘れていた「AQM1602Y-RN-GBW」が出てきた

IMG_20211204_174715.jpg

コンパクトサイズの16x2文字LCD,しかも端子が1/10インチピッチという扱い易さで購入していたのだが,もっとコンパクトで直ぐI2Cで接続できるOLEDが手に入ったため忘れ去られていた

OLEDはビットマップなので,テキスト表示だけならばLCDの方がプログラムおよびサイズを軽くすることができるメリットがある

問題は本体の状態のままでは使えないことで,この際なので使えるようにしておこうと思う

まず,これまで使用した「AQM1602XA-RN-GBW」「AQM0802A-RN-GBW」「AQM0802A-FLW-GBW」と異なる点で3.3Vのみということ

添付資料ではMAX.3.5Vなので気を付けないと5Vで使うと飛ぶことになる

CCI_20211207_001.png

I2Cとして接続するために添付資料の回路図を参考に変換基板を作る

CCI_20211207_002.png

1/10インチピッチのユニバーサル基板(8x6穴)を使い,以下のように配置を考案

CCI_20211207_003.png

早速,作った(コンデンサは表面実装品)

IMG_20211207_201526.jpgIMG_20211207_201536.jpg

LCD本体は熱に弱いので最後に付けた

IMG_20211207_202656.jpg

IMG_20211207_202707.jpg

表示確認して完了

IMG_20211207_214243.jpg

表示ライブラリはコマンドが「AQM1602XA-RN-GBW」と少し異なるようなので今回は専用を追加作製(後に共通化する予定)

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